管理会社への不満が続いたとき、
「そろそろ管理会社を変更した方がいいのかな」
と考えることがあります。
ただ、管理会社を変更するとなると、
「今の管理会社にはどう伝える?」
「入居者への連絡は?」
「家賃の振込先はどうなる?」
「鍵や契約書はちゃんと引き継がれる?」
など、不安も多いものです。
管理会社の変更自体は珍しいことではありませんが、現在の管理会社との解約と、新しい管理会社への引き継ぎをスムーズに進めることが重要です。
この記事では、賃貸オーナーが管理会社を変更するときの一般的な流れと、確認しておきたいポイントを解説します。
管理会社を変更する前に、まず不満を整理する
管理会社を変更したいと思ったら、まずは、
なぜ変更したいのか
を整理してみましょう。
例えば、
- 連絡が遅い
- 報告が少ない
- 空室対策の提案がない
- 修繕費の説明が分かりにくい
- 担当者の対応に不満がある
- 管理委託料に納得できない
などです。
不満を整理する理由は、新しい管理会社を選ぶときに同じ問題を繰り返さないためです。
例えば、今の不満が「報告が少ない」なら、新しい管理会社には、
「オーナーへの報告頻度はどのくらいですか?」
と確認できます。
OWNER NOTEでは、現在の管理体制で気になっている点を整理できる「管理会社見直し診断」も用意しています。
管理会社変更の一般的な流れ
管理会社を変更するときは、一般的に次のような流れで進みます。
① 現在の管理委託契約を確認する
② 新しい管理会社を探す
③ 新しい管理会社と条件を確認する
④ 現在の管理会社へ解約を申し入れる
⑤ 引き継ぎを行う
⑥ 入居者へ管理会社変更を案内する
⑦ 新しい管理会社で管理を開始する
順番に見ていきましょう。
① 現在の管理委託契約を確認する
最初に確認したいのが、現在の管理会社との管理委託契約です。
特に、
- 契約期間
- 解約予告期間
- 解約方法
- 違約金の有無
- 解約時の手続き
などを確認しましょう。
例えば、契約によっては、
「解約の3か月前までに通知」
といった条件が設定されていることがあります。
すぐに変更したいと思っても、契約内容によっては一定期間待つ必要があります。
まずは契約書を確認することが大切です。
② 新しい管理会社を探す
現在の管理会社へ解約を伝える前に、新しい管理会社をある程度決めておくとスムーズです。
新しい管理会社を探すときは、管理委託料だけでなく、
- 入居者対応
- 空室募集
- 修繕対応
- オーナーへの報告
- 滞納対応
- 解約・更新手続き
- 対応エリア
- 担当者の体制
なども確認しましょう。
特に今の管理会社への不満がある場合は、その不満を新しい管理会社で解消できるかを見ることが重要です。
③ 新しい管理会社と条件を確認する
新しい管理会社の候補が決まったら、実際の管理内容を確認します。
例えば、
- 管理委託料
- 業務範囲
- 修繕時の対応
- 報告頻度
- 募集方法
- 契約開始日
- 引き継ぎ対応
などです。
「管理をお願いできますか?」
だけで決めず、具体的にどこまで対応してもらえるのかを確認しましょう。
また、現在の管理会社からの引き継ぎについて、どこまで新しい管理会社が対応してくれるかも聞いておくと安心です。
④ 現在の管理会社へ解約を申し入れる
新しい管理会社が決まったら、現在の管理会社へ解約を申し入れます。
解約方法は契約によって異なります。
口頭ではなく、
- 書面
- メール
- 指定の解約届
などが必要な場合もあります。
また、感情的に不満をぶつけるより、
「管理体制を見直すことになったため、契約を終了したい」
など、事務的に伝える方が、その後の引き継ぎも進めやすくなります。
⑤ 引き継ぐものを確認する
管理会社変更で特に重要なのが、引き継ぎです。
確認したいものには、
- 賃貸借契約書
- 入居者情報
- 緊急連絡先
- 鍵
- 敷金などの預り金
- 家賃入金状況
- 滞納状況
- 更新情報
- 解約予定
- 修繕履歴
- クレーム対応履歴
- 保証会社情報
などがあります。
物件によって必要な情報は異なります。
現在進行中の修繕や入居者トラブルがある場合は、誰が最後まで対応するのかも明確にしておきましょう。
⑥ 家賃の振込先変更に注意する
管理会社が家賃を集金している場合、管理会社変更によって入居者の家賃振込先が変わることがあります。
この案内がうまくいかないと、
- 旧管理会社へ振り込んでしまう
- 家賃が未入金扱いになる
- 入居者が混乱する
といったトラブルにつながる可能性があります。
そのため、
いつから新しい振込先になるのか
を明確にして、入居者へ案内することが大切です。
実際の案内方法は、新旧の管理会社と相談して決めましょう。
⑦ 入居者への案内を行う
管理会社が変更になる場合、入居者にも案内が必要です。
一般的には、
- 新しい管理会社名
- 管理開始日
- 連絡先
- 緊急時の連絡先
- 家賃振込先
- 今後の問い合わせ方法
などを案内します。
入居者からすると、突然知らない会社から連絡が来ると不安になることがあります。
そのため、
「○月○日から管理会社が変更になります」
と事前に正式な案内を行うことが重要です。
ただし、管理会社側が入居者へ通知してくれる場合があります。
事前に新旧どちらの管理会社が対応してくれるのか確認しておきましょう。
管理会社変更時に注意したい「空白期間」
旧管理会社の契約が終了したのに、新しい管理会社の管理が始まっていない。
このような空白期間はできるだけ避けたいところです。
空白期間中に、
- 設備故障
- 水漏れ
- 入居者からのクレーム
- 退去連絡
などが発生すると、対応窓口が曖昧になります。
そのため、
旧管理会社の終了日と新管理会社の開始日
を合わせるように調整しましょう。
敷金などの預り金はどうなる?
管理会社が敷金などを預かっている場合は、変更時に引き継ぎが必要になることがあります。
誰がどの金額を預かっているのか、現在の管理会社へ確認しましょう。
あわせて、
- 入居者ごとの預り金額
- 新管理会社へ移すのか
- オーナーへ返還されるのか
なども確認します。
お金に関する引き継ぎは、あとから認識違いが起こらないよう、記録を残しておくと安心です。
進行中の修繕や退去はどうする?
管理会社変更のタイミングで、
- 修繕工事中
- 退去予定
- 原状回復中
- 新規募集の途中
- クレーム対応中
ということもあります。
この場合、
どこまで旧管理会社が対応し、どこから新管理会社へ引き継ぐのか
を明確にする必要があります。
例えば、旧管理会社が手配した修繕工事を、新管理会社が途中から管理するとなると、情報共有が必要です。
進行中の案件は一覧にしておくと分かりやすいでしょう。
新しい管理会社に伝えておきたいこと
管理会社を変更したら、新しい管理会社へ、
- これまで困っていたこと
- 報告してほしい内容
- 連絡頻度の希望
- 修繕時の承認ルール
- 空室時の考え方
などを共有しておくとよいでしょう。
せっかく管理会社を変更しても、オーナー側の希望が伝わっていなければ、同じ不満が生まれる可能性があります。
管理会社変更は、管理ルールを一度整理し直す機会でもあります。
管理会社を変更すれば必ず良くなるとは限らない
管理会社を変更することで、対応が改善することもあります。
一方で、新しい管理会社にも得意・不得意があります。
そのため、
「大手だから安心」
「管理料が安いから良い」
だけで決めず、
自分が管理会社に何を求めているのか
を明確にすることが重要です。
例えば、
「報告をしっかりしてほしい」
「空室対策を積極的に提案してほしい」
「修繕費を分かりやすく説明してほしい」
など、優先順位を決めておくと選びやすくなります。
まとめ
管理会社を変更するときは、
① 現在の契約内容を確認する
② 新しい管理会社を探す
③ 管理内容や条件を確認する
④ 旧管理会社へ解約を申し入れる
⑤ 書類・鍵・預り金などを引き継ぐ
⑥ 入居者へ案内する
⑦ 管理開始日を調整する
という流れで進めると整理しやすくなります。
特に大切なのは、解約条件と引き継ぎです。
管理会社への不満だけで急いで変更するのではなく、現在の契約内容を確認し、新しい管理会社と引き継ぎスケジュールを整えたうえで進めましょう。
また、今の管理会社への不満が漠然としている場合は、変更前に一度「何が不満なのか」を整理してみることもおすすめです。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。管理委託契約の解約条件や引き継ぎ方法は契約内容・管理会社によって異なります。実際に変更する際は、管理委託契約書を確認のうえ、各管理会社へご確認ください。